受講生募集中のクラス

怯まず、演劇しよう

演劇は、演じる人と、それを見る人がいて成り立ちます。そして作り手(演じ手)は見る人を喜ばせよう、楽しませようとして作るのが、本分であるし、そうであってこそ観客の支持を得られるのだと思います(楽しみ方は人それぞれですが)。時々評論家や研究者などの権威に憧れている人や、権威に認めてもらいたい方が、観客全員が眠気と戦わなければならない作品を作ったりしますが、それは演劇の長い歴史からいっても、本質的な流れではありません。
 つまり、作り手(演者)は観客のために作品を作るのです。観客に活力や、知性や、喜びなどを持って帰ってもらうために、時間や情熱を注ぐものなのです。


 昨年から今年にかけて、新型コロナウイルスが世界中に蔓延し、今も窮屈な生活を強いられています。とても長かったけれど、ワクチンも接種開始ということで、今年中にはこの戦いも終息に向かうとみられます。しかし、他の問題に目を移せば、昨年の我が国の自殺者数は20919人。一昨年は20169人。新型コロナウイルスによる死者の累計が6867名(2月12日現在)ですから、自死問題の規模がわかります(数が減ってきてこれですから)。死には至らないにしても、苦しんでいる人はその何倍もおられるし、そうした方々を救いたいと奮闘されている方も、相当数おられると推察されます。こうしたことは(他にもたくさん問題はあるでしょうが)今後もなかなか終息しないでしょう。
生きていく以上、個人的なことから社会的なことまで、困難や課題はつきものです。そして、そうしたものとの戦いの多くは、いわば長期戦です。コロナ禍も長いけれど、1年半ぐらいで終息が見えるわけですからまだ短い。短期戦においてはエネルギーを集中させ、ぐっと踏ん張って、緊張感を高めて立ち向かう必要があるでしょう。そんな時にゆったり演劇を楽しもうなんて気持ちはきっとおきない。でも、出口の見えないトンネルを進むような長期戦には、むしろリラックスや、笑顔が必要です。そうでなければ、すぐ参ってしまう。


私たちが演劇という活動をするのは、例えばそうした困難や課題と向きあう人たちに、つかの間の笑いや、元気や、示唆や勇気を持ち帰っていただき、明日も頑張る力を得てもらうためなのです。
カラオケみたいに自分(演じ手)の楽しみ第一ではないのです。そして、そこに演劇をする意義があると思うのです。



NPO劇研 理事長
杉山準

クラス紹介

劇研アクターズラボ+村上慎太郎(夕暮れ社 弱男ユニット)クラス|京都

「シチュエーションコメディ」をワイワイと作り上げます。講座ではエチュードを重ね、それぞれの個性や魅力をふんだんに盛り込み、そのときに産まれる独特のグルーヴ感から物語を紡いでいきます。演じていても観ていても愉しい台本・作品づくりを目指します。


演出・指導/村上慎太郎
稽古日/2021年4月17日(土)より土曜日14:30〜16:30
公演前2ヶ月頃から週2回/土曜日(14:30-16:30)、月曜日(18:30-20:30)
稽古場所左京西部いきいき市民活動センター会議室 (京都市左京区田中玄京町149)


説明会  2021年4月3日(土)14:30-15:30
プレWS 2021年4月10日(土)14:30-16:30


村上慎太郎プロフィール
1984年京都市生まれ。2005年京都造形芸術大学映像・舞台芸術学科在学中に「夕暮れ社 弱男ユニット」を結成。以降、劇団では脚本・演出を担当している。2008年、次代を担う新進舞台芸術アーティスト発掘事業「CONNECT vol.2」(主催/大阪市)にて大賞を受賞。主に、演出の趣向性で登場人物のリアリティを追求し、俳優から滲み出る多彩なアイデアを舞台に 盛り込んでいくのが特徴。他にもテレビ・ラジオのドラマ脚本や新作狂言の台本なども手がけている。2017年「ハイアガール」で第24回OMS戯曲賞ノミネート。


応募フォームこちらから



劇研アクターズラボ+伊藤拓也クラス |あした帰った|高槻

1期では、セリフを言う技術ではなく、自分の体や声に自覚的になることを目指しました。感覚や思考の癖に気づきを互いに与えながら、参加者主体での表現へ向かいました。第2期では1期のテーマを引き継ぎつつ、自分を知るツールとして戯曲も取り扱います。近いものからだけではなく、自分から遠いものからも表現への足がかりを得ます。


演出・指導/伊藤拓也
稽古日/2021年6月29日(火)より火曜19:00〜21:30
公演前4ヶ月頃から週2回/火曜日(19:00-21:30)、土曜日(10:00-12:00)
稽古場所/高槻現代劇場集会室


説明会 2021年4月20日(火)19:00-20:00
 プレWS① 2021年4月27日(火)  19:00-21:30
 プレWS② 2021年4月29日(木・祝)15:00−17:00
プレWS  2021年6月22日(火) 19:00-21:00
(緊急事態宣言発令により日程を変更しました)


伊藤拓也 プロフィール
1980年岐阜市生まれ。演出家。『味覚鍛錬の会』、『平日は妻と英語』、『娘はいつ笑うか』などの極私的活動を日常的に行う。近作に『RADIO AM神戸69時間震災報道の記録』リーディング上演や相模原障害者施設殺傷事件を扱った『世界が平和でありますように』など。ドキュメンタリー的手法を軸に、社会課題に取り組む演劇の使い方や、人の集まりそのものに関心を持つ。演劇エリートスクール第2期講師演出家。


応募フォームこちらから



劇研アクターズラボ+サファリ・Pクラス|高槻

演劇の醍醐味である「物語」や人と人との「関係性」を、参加者それぞれの個性を活かしながら創っていきます。また、そこに「身体表現」を取り入れることで、さらなるエンターテイメントを目指します。演技を楽しみながら、適度な運動もできるクラスです。

(本講座は開講していますが、随時受講生を募集中です。)


演出・指導/高杉征司、芦谷康介、達矢、佐々木ヤス子、山口茜
稽古日/2021年7月7日(水)より水曜18:30〜20:30
公演前3ヶ月頃から週2回/水曜日(18:30-20:30)、金曜日(18:30-20:30)
稽古場所/富田ふれあい文化センター (大阪府高槻市)


説明会 随時(希望者にヒアリングの上、調整いたします)



プレWS 本講座の講座日(水曜日18:30-20:30)で随時開催


サファリ・P プロフィール
2015年7月、利賀演劇人コンクール2015にて「財産没収」(作:テネシー・ウィリアムズ)を上演。優秀演出家賞一席を受賞。パフォーマー(俳優・ダンサー)・技術スタッフ(照明・音響)・演出部(演出家・ドラマトゥルク)からなる劇団。既成戯曲・小説から作品を立ち上げる。物語に底流する作者の生い立ち、時代背景などを重視してテキストを紐解き、独自の身体性と発話により舞台化する。


応募フォームこちらから

劇研アクターズラボ+このしたやみクラス|劇団そばえ |京都

国や時代を問わず、受講生の人数や特徴に合った既成戯曲を使用して稽古・上演をします。発声や身体づくりなど基本的なことから、俳優の在り方、演技するときに考えなければならないことなどを、3人の講師が多角的に指導します。
2019年には有志を募って創作作品を三重、ポーランドで上演するなど、ワークショップ公演の枠を飛び越える活動も行っています。


演出・指導/このしたやみ(山口浩章、広田ゆうみ、二口大学)
稽古日/2021年 6月2日 7月7日(水)より水曜18:00〜20:00
公演前4ヶ月頃から週2〜3回
稽古場所左京西部いきいき市民活動センター 会議室(京都市左京区田中玄京町149)


2021年10月頃まで募集しております。お気軽にお問い合わせください!


このしたやみ プロフィール
2007年に演出の山口浩章と俳優、二口大学、広田ゆうみで旗揚げし、京都を基点に舞台作品の創作、上演を行っている。
作品は、俳優の身体や動作などを最大限活かした劇空間を生み出す手法で高く評価されており、国内外の演劇祭などでの上演も多い。
作品創作の他、ワークショップや講演等も幅広く行っており、劇研アクターズラボでは2017年から講師を務めている。


応募フォームこちらから

共通事項



各クラスへの参加方法
・各応募フォーム、もしくは下記の共通メールアドレス・電話番号からご予約ください。
・説明会、プレワークショップを経て正式に参加となります。
・はじめてご参加の方は、ますは説明会をお申込みください。プレワークショップでは稽古内容を実際に体験します。
・過去にラボ受講経験のある方は、プレワークショップからご参加ください。


・受講料/月額10,000円
*初回のみ、ラボ参加費として5000円(宣伝費に充当)
*チケット買取など、新たな費用は発生しません。


・対象/16歳以上の方
*18歳未満の方は保護者の同意が必要です。



ご予約・お問い合わせ
はじめて参加される方は必ず説明会にお越しください。
Mail:labo@gekken.net
Tel:080-1485-6805(NPO劇研事業担当)
メールの方は件名に「○○クラス(希望のクラス名)説明会予約」、本文にお名前と電話番号を記載の上、送信ください。
2日経っても返信がない場合はお手数ですがお電話でご確認ください。